お口に関する話

2009年1月アーカイブ

むし歯治療でつらいのが、歯を削る時の音と痛み。しかし今、「削らないから痛くない」というオゾン治療法が注目を浴びています。これは、強力な殺菌作用のあるオゾンによってむし歯菌を死滅させる治療法で、自覚症状のない初期のむし歯なら、除菌の後に歯の表面にフッ素などを塗布し、歯のエナメル質の再石灰化、つまり自然治癒を図ることができます。また、軽度のむし歯は、麻酔を使用することなく無痛に近い治療が受けられます。悪い部分のみ除菌できるので、余分に削る必要がないことも特徴です。大きなむし歯には対応できませんが、歯の神経を取らずに治療するという選択肢も有り得ます。20秒間オゾンを作用させることで、むし歯を作る原因菌の約99.9%が除去されます。また、歯科の治療の多くに使用することができます。ただ、現在日本でオゾン治療の機械を所有している歯科医院は50程度とのことです。

できるだけ削らない治療法

治療法には、歯の種類、場所、大きさ、進行程度などにより、以下の方法があります。

1.アマルガム充填
奥歯の小さいむし歯の場合、銀アマルガムをつめて治します。
2.レジン充填
複合レジンと呼ばれる歯の色と同じ色の材料をつめて治します。
3.インレー
奥歯のむし歯の部位を削り、型をとり、金属を作成し、接着させて治します。
4.クラウン
奥歯の大きいむし歯で歯全体を金属で被覆して治します。
5.ジャケット冠
レジンや陶材で歯全体を被覆して治します。

また、むし歯が進行し歯髄(神経)にまで至ると、歯の内部を取り除き、さらに人工的に緊密に封鎖して治します。

いずれにせよ、むし歯ができたら、早期に治療することが大切なのです。

むし歯の治療法

むし歯は、生活習慣病です。原因を除去すれば、むし歯になる可能性は低いのです。生活習慣病は、その原因が毎日微量に積み重なって発症しますから、自分で原因に気づきにくいのが特徴です。よくむし歯を生まれつきの体質のように言う人がいますが、その原因の主たるものは、生活のあり方に問題があることを認識しておかねばなりません。むし歯の現実的対策は、母子と成人・老人の歯科保健対策とでは異なっており、むし歯のリスクも人のライフステージによって異なっています。このリスクに応じた適切な対応によって、むし歯の予防が可能となります。つまり、発症予防対策(生活習慣是正)が必要となります。

むし歯と生活習慣病の関係

(提供 長野県歯科医師会)

妊娠によるホルモンの変調で、唾液が酸性になり、むし歯になりやすくなります。重いつわりで母体からの栄養が十分とれないと、石灰化不全症(歯の質がもろい)になることもあります。食べ物や生活への配慮としては、妊娠中毒症に罹ると胎児全体への影響が大きいので、栄養バランスのとれた食事、規則正しい生活を心がけて下さい。健康への配慮としては、風邪を始めとするウィルス性の病気は、歯も含め悪影響を及ぼすので予防を心がけて下さい。妊娠がわかったらすぐに歯の定期健診を受けて下さい。むし歯の治療は、流産・早産の心配のない4~7ヶ月の安定期に受け、完全に治療しておくことが大事です。

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乳歯の初期むし歯では、「進行止め薬」を塗ると、一時的にその進行を抑える効果があります。これを効果的に用いるために次の点に留意して下さい。

  1. 乳歯の初期のむし歯が原則
  2. 年2~4回、継続して塗る
  3. 黒くなったところをよく磨く
  4. 定期健診を受け、点検する

永久歯は、第一大臼歯(六歳臼歯)の咬む面の溝がむし歯になる率が、全体の50%にもなります。

このようなむし歯になる前、またごく初期のむし歯の段階で、これらの溝を「フィッシャーシーラント」という方法で溝を封鎖しておく治療法があります。六歳臼歯などの永久歯のほか、乳歯にも有効な予防法です。

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