お口に関する話

2009年6月アーカイブ

お口のけがの種類では、前歯に傷を受ける場合が特に多く見られます。傷の程度によって、ぐらぐらと揺れるようになってしまったり、場合によっては歯が折れてしまうこともあります。

歯は通常、歯茎から見えている頭の部分と骨に植わっている根の部分からなります。けがにより、歯が割れずに歯の根っこごと完全に抜け落ちてしまう場合があります。これを「歯の脱臼」といいます。

残っている歯の数が少ない高齢者ほど、大脳の、記憶をつかさどる部位である海馬付近の容積が減少していることが、最近の研究で突き止められました。これまでの医学研究で、アルツハイマー病に罹ると海馬が萎縮することが知られていることから、歯の数と認知症との間にはなんらかの関係がある、つまり「認知症の予防には、自分の歯の数を保つことが大切である」と考えることができます。また同様の関係は、意志や思考などの脳機能に関連する前頭葉との間にも見られることが知られています。

このような研究結果から「噛むことで脳は刺激されるが、歯がなくなり、歯の周辺の神経が失われると、脳が刺激されなくなる。それが脳の働きに影響を与えているのではないか」と考えられます。しかし、歯を失っても、入れ歯等の適切な治療により、よくかむことができれば認知症の予防につながりますので、あきらめずに治療を受けることが大切です。

糖尿病の方は歯科治療の際に糖尿病であることを必ず歯科医にお伝えください。特に薬物療法をしている方は、服用している薬やインスリンの種類と量も必ずお伝えてください。

治療に当たっては、まず血糖コントロールを良くする必要があり、本格的な治療はそれからです。血糖値が高いと感染症にかかりやすく、出血を伴いやすい歯科治療では、治療前後に抗菌剤の使用が必要なこともあります。また、抜歯等の出血を伴う治療の後は、しばらく食事ができなくなりますので、先ほどとは反対に低血糖にも注意する必要があります。

歯科医は糖尿病の主治医に連絡をとってから治療しますが、患者さん自身も、あらかじめ主治医に相談しておくようにしましょう。

高血圧のために薬を服用されている方が多数いらっしゃいます。

高血圧症の方が歯科治療を受ける場合に問題となるのが麻酔と抜歯です。麻酔薬の中には血管収縮剤という成分が含まれており、これが原因で血圧が上昇する可能性があります。しかし血圧が薬でコントロールされていれば心配はいりません。

また、高血圧症の方は抜歯のあと出血がなかなか止まらない可能性があります。血圧が高いと出血する圧力も高いため、抜歯のストレスによって血圧が上昇し出血量が多くなります。以上のことから血圧がコントロールされていることが重要になってきます。

詳しい内容については、内科の先生と相談し、体調を整えながら治療を受けましょう。

  1. 顎の関節や関節周囲に痛みを感じる
  2. 口の開閉運動時に大きく開けられない、顎が左右どちらかに偏る、蛇行する
  3. 口の開け閉めの時にカックンやジャリジャリなどの音がする
  4. 顎の筋肉が痛い・だるい

このような症状が一つでもあれば、顎関節症が疑われます。咬み合わせの悪い状態で、長い期間咬み続けると他の関節と同じように負担が蓄積し、顎関節症をさらに悪くしてしまいます。ひとつでも思い当たる症状があれば早めの受診をお勧めします。

歯科医院での治療は、原因を解消する治療と痛みなどの症状を緩和する治療を症状に応じて組み合わせて行われます。

咬合治療

かみ合わせが顎関節症の原因なのか結果なのか、その関係はまだわかっていないとされている。

かみあわせの異常が原因となっていてそれを取り除くことにより症状の改善が見込める場合には、初期段階ではごく簡単な噛みあわせの治療を行い、治療の最後に最終的な噛みあわせの治療を行う。

スプリント療法

スプリントという歯列を覆う装置を装着することで顎関節や筋肉への負担を軽くして歯ぎしりや食いしばりの害を緩和する。

薬物療法

痛みが強い場合に薬で炎症を鎮めたり、筋肉が痛みで固まっている場合に筋弛緩剤を用いたりする。また夜間の歯ぎしりや食いしばりを抑えるために入眠剤、痛みの軽減のために抗不安薬、抗うつ薬を使用する場合もある。

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