お口に関する話

2012年4月アーカイブ

Q口の状態が体の健康状態を表しているということ?
Aそうです。全身状態の異常をいち早く示し、知らせてくれるのが口の中なんです。歯肉の色や張り、舌や粘膜の色や形、唾液の様子、むし歯や歯周炎の程度もすべて身体や生活習慣の表れ。つまり、口は身体の健康状態を写し出す鏡なんです。健康な方は健康な口の中、体調を崩された方は崩されたなりの口の中になっています。
Qどんな生活を送っているのか口を見れば分かってしまう?
A運動不足や寝不足、栄養バランスが崩れた状態が長く続いていると、生活習慣病が起こってきます。生活習慣の乱れが原因となった慢性的な疾患が生活習慣病です。その全身的な生活習慣病も口の中に症状として現れてきます。
Q生活習慣病というと、糖尿病とか高血圧など。どんなこと?
A糖尿病では舌の苔の様子が変化し独特な口臭がでてきます。高血圧では歯肉の色が変わり赤黒くなってきます。これはほんの一例ですが、むし歯や歯周炎も生活習慣病のひとつであり、生活習慣の乱れという同じ原因で起こってきているのです。
Q嗜好品も関係してきそう?
Aそのとおり。たとえば、喫煙の習慣は末梢血管の血流量を減少させる。そのために、免疫力が低下し歯周炎が増え、歯肉にもメラニン色素が沈着し、きれいなピンク色の歯肉ではなくなってしまいます。また、糖尿病や貧血の方にも歯周炎を起こしやすい傾向があります。
Qそれから、口の中と体のゆがみも関係があるそう?
A歯は身体を支えています。身体の歪みが噛み合わせを変化させる。生活習慣からくる姿勢の歪みは噛み合わせのバランスを崩し、左右の均等噛みができなくなることもあります。噛む力は大きな力ですから、噛み合わせの強くあたる歯に症状を出してしまいます。他にも顎関節症や肩凝り・片頭痛などの不定愁訴の原因になることもあります。
Q歯ぎしりも関係している?
Aストレスが強いほど歯ぎしりや喰いしばりがひどくなる傾向があります。必要以上に強く噛みこむことは歯や歯の噛み合わせを壊していくことに繋がります。これは身体の影響だけでなく、精神的な要素も口の中に現れることを示しています。
Q改善するためには、生活習慣の見直し、それから歯を磨いて口の中をきれいにすること?
Aそうです。ブラッシングの大きな目的は歯垢の除去です。歯の表面に付着する歯垢の中には 1g当たり1,000億以上の細菌が生きており、その種類も300~400種と言われます。これらの細菌はお一人お一人の生活環境で数や種類が決まってくるのです。
Q数が違うのは分かるけれど、種類も違う!?
A甘い食べ物の多い方の口の中には、甘い食べ物の好きな細菌が増えてくる。これが砂糖を栄養にして酸を作るというむし歯に関係した細菌。ですから砂糖の摂取量の多い方はむし歯に対するリスクが高くなるわけです。
Qだからこそ、歯を磨いて細菌を減らすことが大切?
Aそうです。口の中の清掃状態が悪いと歯垢の量が増える。それに応じて細菌の数が増える。汚れた唾液を間違って肺に飲み込めば、誤嚥性の肺炎のリスクが上がる。全身の体調が崩れれば抵抗力が下がる。その結果、口の中の慢性炎症を起こしている細菌の勢力が増大して、感染が悪化し炎症が進んでしまいます。
Q気になる点がある人は、歯科医院に行って相談する?
A困った時だけの歯科医院でなく、健康の維持増進のために歯科医師と仲良くなってください。口の中のケアや治療によって疾患や炎症に対応し、生活の質を向上させて、快適な生活を送ってください。そして、私は健康だと思っている方でも、口の中の変化をいち早く知って大事に至らぬうちに、生活習慣・生活環境を整え、健康寿命を長く保って、楽しく有意義な人生を送りましょう。今日は口から始まる健康を考えてみてください。