お口に関する話

歯ぎしり: 2009年9月アーカイブ

歯ぎしりや噛みしめはそれ自体は決して異常なことではなく人間にとってはストレス発散の場として考えられています。ところが、強大な力が持続的に加わる人の場合は歯と歯をこすり合わせる力から歯の形が変わるほど異常に磨り減ったり(写真1)、時には縦割れを起こし(写真2)歯を失う方もいます。異常な力の多くは睡眠時に発生することから本人にはその自覚がないことも問題です。以下にブラキシズムが原因と思われる症状を列記すると・歯がしみる・噛むと痛い・歯が磨り減る・詰め物の脱落・歯の破折・歯周病の悪化・口が開かない・顎がカクカクと鳴る・頭痛・肩こり・腕のシビレ・腰痛・舌が痛い等の様々な症状が出現します。

このような危険性をチェックし最悪な事態を防ぐよう日頃から歯科医院での定期管理をかかさないようにしましょう。


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写真1:激しく磨り減った下前歯、矢印の歯に痛みが出て来院


写真2:縦に破折し抜歯した歯

ブラキシズムは誰でもしていますが、異常に強い力の加わる人は危険な状態にあります。自分のブラキシズムの程度は歯科医院でチェックを受けましょう。異常なブラキシズムは一種の癖のようなものですから癖を治すために日常行動を変える以下のような心構えが必要です。日中の仕事や勉強に夢中になっている時に上下の歯を強く噛みしめていることに気が付いたら頬や肩の力を抜き歯を噛み合せないようにしてください。重い荷物を運んだり激しいスポーツの時も同じです。布団に入ったら何も考えないようにしましょう。そのためにも日頃からストレスをためないことです。高い枕は噛みしめやすくなるので避ける。食事は噛む回数を増やしていねいに噛み、左右均等に少しずつ噛み砕くようにする。実際どの程度できるのかやってみましょう。

一番大切なことは、むし歯や歯周病をきちんと管理することです。その理由はむし歯で神経を抜いた歯は割れやすくなり、歯周病のある方はより悪化しやすいからです。この悪い条件にひどいブラキシズムが加わった場合に相当な勢いで歯を失う危険性があります。 歯科医院では以下の対策を行います。

  1. 夜間の歯ぎしりや噛みしめから歯を守るために"ナイトガード"(写真3)というプロテクターを作ります。
  2. 左右の歯できちんと噛めるよう治療が必要な歯は治しておく(時には大掛かりな治療も必要となる)
  3. かみ合わせのバランスを調整する
  4. 定期メインテナンスをきちんと行い管理する。

最後に、これまで若い時から自分は歯が丈夫だと思っていた方にもこの危険は忍び寄っていますのでご注意ください。


写真3:ナイトガード~睡眠時に上の歯に装着

写真3:ナイトガード~睡眠時に上の歯に装着