お口に関する話

その他

Q歯科のX線撮影は、どういう場合に必要なのでしょうか?
A歯が痛かったり、歯肉が腫れたりして歯科医院を受診された場合、まずは、主な症状をお訊きし、問診を行います。更に診断を確実なものにするために、外観からは見えない病変を把握する必要があり、そのためにX線撮影を行います。
Q小さなフイルムを口の中に入れて撮影したり、顔の外から撮影することがありますが違うものでしょうか?
AX線撮影には、主な撮影法として 2 種類の撮影法があります。歯を含めた口腔周囲の全体像を映し出すパノラマX線撮影と、 3 、 4 本の歯を実際の形態に近い状態で映し出すデンタルX線写真があります。
Q口の中の全体像を映し出すパノラマX線で写るものでは何がわかるのでしょうか?
AパノラマX線撮影では、口全体が写りますので、上下の顎の全体の状態、歯や歯の根の形と本数、完全に歯が生えていない親知らずの歯、何らかの原因で生えてこない歯や過剰な歯、口の開け閉めのための顎関節の形、下の顎にある神経や血管が中を通る下顎管などが映ります。例えば、顎のなかにできた腫瘍や、見えない袋状の炎症の発見に活用されます。
QデンタルX線は?
AデンタルX線撮影では、より詳しく歯の形態、神経の入っている場所や、歯槽骨といわれる歯を支えている骨、歯と歯を囲む骨の隙間の形体などを見ることができます。乳歯の隠れたむし歯の発見から、あらゆる歯科に関わる病気の症状の発見に役立ちます。
Q映し出される画像を歯科医師はどのように活用するのでしょう?
A撮影されたレントゲンの説明を受けられると思いますが、大事なことは正常な像と、どこが異なっているかを読み取ることです。
Q画像からは例えばどのような症状が読み取ることができるのでしょうか?
Aまず、むし歯ですが、見た目(外観)では判りにくい、被せ物の付け根や、歯と歯の間、奥歯のかみ合わせの面から進行したむし歯の進行状態の大きさが黒い像として映しだされます。症状がなく、少し黒みかかった小さなむし歯でも、実際は歯の神経の近くまで大きく進行しているということもあります。
Q年齢を問わず歯周病になる人が増えていると聞きますがこれもわかるのでしょうか?
A歯周病では、歯石が付いている状態や、歯を支えている周囲の骨が影響を受けて消失してくる、いわゆる骨が吸収されている像が見られ、病気の進行の度合いがわかります。また、歯周病以外では、根の尖端部の周りに黒い像の病変が現れます。これは、歯の神経の入っていた管の中の汚れが進み炎症を起こしている状態などがわかります。
Q撮影後、私たち患者もレントゲンを見せてもらい説明を受ける。このとき私たちがすべきことは?
A治療には、患者さんの協力を得ることがとても大事になります。レントゲン写真から、ご自分のお口の中の状況がどのようになっているかをしっかり把握していただくこともできるので、健康な状態を取り戻すための理解を深めていただけるものだと思います。病気に対する診断、治療効果の確認、経過を理解していただく大事な検査となります。
Q最近ではまた新たな撮影方法もでてきたそうですね。
Aいままでお話ししてきたことは、 2 次元に映しだされた像でしたが、診断の新たなX線撮影として、歯科用CT撮影が導入されてきた。例えば、智歯の情報も、CTにより 3 次元的に歯根の形態、下顎管との位置関係など、より多くの情報を得ることができ、診断の精度を上げることができる。
Qより細かに診察してもらえて早期発見にもつながる。
A歯みがきをして歯の健康を保つことが何よりも大切なことですが、違和感や痛みを感じたらすぐに歯科医院で診察を受け、X線撮影を行った時には、歯科医師としっかり、今のご自身の歯の状態を確認することが大事です。
Q口の中の病気というと、むし歯や歯周病がまず思い浮かびますが、癌になることもあるのですか?
Aはい、口の中に癌ができること自体あまり知られていないのが現状です。口腔癌は発見しやすく、早期発見、早期治療によってほとんど障害を残さずに治療ができる病気ですが、進行すると食事や会話に著しく障害が生じます。最悪の場合は口腔癌で命を落としてしまうこともありますし、近年この口腔癌の死亡者が急増しているというデータも出ています。
Q進行するまで気付きにくいということですか?
A口は内臓などと違って直接見ることができるので発見しやすい癌だと言えるのですが、かなり進行するまで放置されることが珍しくありません。一般の方々に、口腔癌についての知識があまりないことが原因と考えられます。
Q知っておくことが大事ですね!口腔癌になりやすい場所ってあるのですか?
A一番多いのは舌にできる「舌癌」です。その次に歯茎にできる「歯肉癌」、その他にも下顎の歯茎と舌の間にできる「口腔底癌」、頬の粘膜にできる「頬粘膜癌」、上顎の内側にできる「口蓋癌」などがあります。
Q発見しやすいというお話だけど、どうしたら発見できるのですか?
A口の中は鏡で見てチェックをすることもできますし、感覚も鋭いので、見た目や感覚で発見することが可能です。例えば、口の中にしこりや腫れができていたり、口の中の粘膜が変色している部分があったりする場合、注意が必要です。口の中に出血があったり、口内炎や抜歯の痕がなかなか治らないのも要注意です。
Qふだんから口の中をチェックする癖をつけておくとよさそうですね?
A歯磨きの後にチェックするのがお勧めです。その他、見た目には変化がなくとも、食べ物が食べづらい、頬や舌を動かしづらい、口の中がしびれたりする、などの場合も癌が原因の場合があります。少しでも異変に気づいたら、早めに受診してください。放置しておいて重症化して、後遺症が残ったり、死にいたる危険性もあります。
Q口腔癌にならないよう、日常生活の中で気を付けることはありますか?
Aまずはタバコ、お酒を控えることです。この2つは口腔癌の最大のリスクで、たばこを吸う人は吸わない人の約7倍、飲酒の習慣のある人は、ない人に比べて約6倍、口腔癌が発生するという調査結果があります。また、たばことお酒には相乗効果があるので、毎日たばこを吸ってお酒を飲む人は、口腔癌発生のリスクが高くなります。
Q他の病気の予防にもつながりますもんね。他には何かありますか?
Aその他にも、口の中が傷つくことで口腔癌の危険性が高まると指摘されていますので、壊れた入れ歯や合わない入れ歯、壊れた被せ物などを放置せずに治療するようにしましょう。また、歯磨きやうがいなどをして口の中を清潔に保つこと、偏食せずに栄養のバランスのとれた食事をすることも大事です。
Q普段の生活からの心がけ、そして、お口のチェックが口腔癌の予防、そして早期発見につながるんですね?
A一生楽しく食事をしたり、会話をしたりするためにも、ぜひ普段から心がけてください。また、かかりつけ医を持って定期的な診察を受けることが、早期発見、早期治療につながります。ぜひ定期的な受診をお勧めします。
Qまず、小学生が健康な歯を保つためには?
A小学生から中学1年生くらいまでの永久歯は、「幼若永久歯(ようじゃくえいきゅうし)であると認識しておくこと」が大切。
Q幼若永久歯?
A漢字で「幼くて若い」と書いて、幼若。生えたての永久歯は、むし歯菌が出す酸に弱い状態。また、乳歯と永久歯が隣り合い、デコボコしていて歯磨きが難しい。大人の歯に比べて、歯の質が弱くてむし歯になりやすい。
Q小学生以上になると、自分ひとりで歯磨きするようになりますよね。でも、大人が口の中の状態をチェックしてあげることが大切?
A自分で歯を磨くようになっても、むし歯になっていないか、歯肉が腫れていないかを見てあげてください。乳歯の時のむし歯が多かったお子さんは、歯科医院でのフッ化物塗布が必要な場合も。
Q続いて中・高校生は、どんなことに気をつければいいんでしょう?
A歯肉炎に気をつけること。
Q歯肉炎。よく聞く「歯周病」とは違うもの?
A歯肉炎とは、歯肉の炎症で、歯周病の初期症状。中高生は、部活動で朝早くから夕方おそくまで忙しくなる時期。丁寧な歯磨きを怠りがち。歯の汚れが歯肉を赤くぶよぶよさせたり、歯石が着き始めたりしていることがある。予防するには、歯肉に近いところの歯の汚れに注意しながら歯を磨くといい。
Q大人になると、どんな注意が必要ですか?
A「歯周病に注意すること」です。仕事、地域、家庭での役割が多忙な上、ストレス・タバコ・アルコールで生活習慣が乱れている人が多い。糖尿病と歯周病の関連も、言われていますので、健康診断でメタボリック症候群を指摘されたら、自分で歯肉が腫れていないかチェックしてみて。
Q歯周病を予防するために、歯磨きの習慣だけではなく、規則正しい生活を送る必要があるんですね?
Aウォーキングなどで体を動かす・良い睡眠・早寝早起き・朝ごはんを食べる。快眠快食快便という生活の良いリズムが重要。夜勤や三交代などされている方は、大変でしょうが、ご自分の良いペースを見つけられてください。実は、私もこの朝のラジオ出演に備え、よい習慣がつきました。有難うございました。歯の健康を保つには、規則正しい生活が重要であることを覚えておいて!
Q年配の方が気をつけることはありますか?
A口腔ケアに気を配ってください。
Q歯ではなく、口の中全体の健康ですか?
Aむし歯や歯周病は一段落している。唇や舌の動き、物を飲み込むことの機能が衰えないように。舌を大きく出したり、ほっぺたを膨らませたりする口の体操もあるけれど、会話や歌を歌うといい!沈黙は金といわれていますが、できるだけ外に出てしゃべること。これが、歯や歯肉、口の中の健康を保つ秘訣。歯の健康を保つには、歯磨きをしっかりすればいいものだと思っていました。でも、歯磨きは当たり前で、その上で気をつけるべきことがたくさんありますね。

痛くなってから、問題が発生してから歯科医院を訪れる。多くの患者さんはそれがきっかけで治療を開始します。治療だけして終わっていませんか?それではまた痛くなって最悪の場合歯を失います。北欧の人達は予防意識も高く歯科医院でメインテナンス管理を行い自分の歯を残しています。以下メインテナンスについて解説します。

1)メインテナンスは何故必要か?

歯が痛くなって治療を開始したり歯を抜いて入れ歯やインプラントを入れる。これらの事は決して幸せなことではありません。しかも、これには必ず原因があります。それはデンタルプラーク(歯垢)によって発生するむし歯や歯周病であり強い歯ぎしりや噛みしめも症状悪化に加担します。喫煙や偏った食事等の悪しき生活習慣も関与します。歯科におけるメインテナンスは以上の原因を取り除き健康を維持管理するために必要なものとして行われています。

2)メインテナンスは治療?

通常は歯科治療終了後にメインテナンスが行われますが治療中も歯の磨き方から始まり管理の方法を学ぶ気持が大切です。メインテナンスは治療のための治療ではなく予防のための治療ですので自己管理あってこそメンテナンスの効果はパワーアップします。メインテナンス治療の受け方として歯科治療後の再発予防を目的とする場合と最初から良好な歯の状態を維持管理することを目的とする場合があります。残念ながら後者はまだ少ないのが現状です。

3)メインテナンスの実際

メインテナンス管理では個々の患者さんのブラッシング状態を評価してむし歯や歯周病の再発などをチェックした上で歯科医師や歯科衛生士が器械や薬品を用いてクリーニングを行います。さらに必要があれば噛み合わせの微調整も行います。患者さんにはご自分の口の中がどういう状況で何に注意したら良いかをお知らせした上で次のメインテナンスに来院してもらいます。3ヶ月~半年に一度のメインテナンスをお奨めします。

4)メインテナンスの効果

メインテナンスをきちんと正しく受けることができた場合その効果は計り知れません。効果としては痛くなる確立が激減。誰もが思う嫌な歯科治療を受ける事も少なくなり歯を抜くことも減ります。メインテナンスのための通院が年単位になってくると中には当初は持ちこたえることが困難と予想された歯が残って噛めるという方もいます。私達の生涯を通じ長期で考えると健康を維持できた上で医療費も安くなるというメリットもあります。

100年程前まで人類に麻酔という技術はなく、人々は神様に祈るしかありませんでした。 歯を抜くために最初に全身麻酔を行ったのも歯科医ですが、現在と異なり当初はリスクが高くどうやって安全に歯の治療をしようかと考案されたのが現在の注射による局所麻酔です。麻酔は嫌い!でも痛いのも嫌い!という方、是非お読みください。

1) 麻酔は何故必要なのか?

治療時の心理的な恐怖、緊張、痛みなどに耐えることは精神面、身体面に不調を来たす原因となります。歯科麻酔は、そういった苦痛を可能な限り緩和してあげるために、そして治療を安全に進めるために利用されています。なお、歯科治療における痛みの感じ方は人それぞれですので、歯科医師は適切な処置を行うために状況に応じた麻酔を適用しています。

2) 痛くなく麻酔注射を受けるために

お化け屋敷に入った時「いつ驚かされるかわからない」という心理が恐怖心を増大させ、ついつい大声を上げてしまうことはありませんか?麻酔注射も同様に「いつ射されるのか」などと構えてしまうとわずかな痛みでもそれが増幅されて大きな痛みへと発展することがあります。

私たちは、麻酔注射を行う際には患者さんにできるだけリラックスして、心理面に余裕を持っていただくことを心掛けています。たったそれだけで針を刺す時の痛みは意外にも軽減するものです。ただ、我慢がどうしても難しいといった場合にはシビレ薬(表面麻酔薬)を注射部位に塗布する方法もあります。ご相談ください。

3) 鎮静法の併用について

抜歯や手術などの外科的歯科治療においては患者さんが感じるストレスはかなり大きなものになります。そのため、高血圧、心臓病、糖尿病などの持病をお持ちの患者さんにとっては治療自体が大きなリスクを伴うものになります。このような場合、鎮静法を併用しながら局所麻酔をすることで安全に歯科治療を受けていただくことができます。また、鎮静法は恐怖心の非常に強い方にも適用されます。

アンチエイジングという言葉を耳にしますね。これから超高齢化社会に向かう日本では、生活の質を高く保ちながら年齢に打ち勝つための医療が注目されています。

人間は誰しも年をとることを避けることはできません。しかし、食事をおいしく食べられること、そして人とのコミュニケーションをとるための楽しいおしゃべりが出来るということは人間にとって大変に幸せなことです。また、食物をよく噛むことにより分泌される唾液も若さを保つための大きな要因と考えられています。いずれにおいてもお口の健康な機能を維持することが非常に重要であることがわかります。

お口の健康があってこそ年齢に負けない心身の健康も保ち続けられるのです。

睡眠時無呼吸症には、神経性に呼吸が抑制されてしまう場合と、のどなどが狭くなって呼吸ができなくなる場合がありますが、多くの患者さんは後者の方になります。いびきの後呼吸がとまる、というのがこれに当たります。何らかの影響でのどが狭くなることが問題となるので、治療法としてはこれらを解決するものになります。治療の最も一般的な方法として、空気をある程度の圧をかけて喉に送り込み、閉塞を防ぐものがあります。効果は確実ですが、機器が大きく負担も大きいのが難点です。もう一つは専用のマウスピースを入れることで下顎の位置を改善し、呼吸をしやすくするというものがあります。さらには手術によって閉塞部位の改善を図る方法がありますが、内科、耳鼻科、歯科などの連携をはかり、複数の方法を取り入れより負担の少ない治療をしていくことが必要です。

ホワイトニングは変色してしまった歯を白くするもので、歯の表面の着色を落とすものではありません。方法としては、歯科医院で行うオフィスホワイトニングと、家庭で行うホームホワイトニングがあります。根本的にはあまり違いはありませんが、薬の濃度や作用機序が少し異なります。いずれにしても強い漂白作用で歯質の深い部分の変色を除去するため、時に「しみる」といった知覚異常を起こすことがあります。また、変色の度合いによって、治療の回数や期間はかなり異なります。状況に応じて適切な方法をとることが必要ですし、何年かすると元に戻っていくこともありますので、行う場合には歯医者さんに相談してください。