お口に関する話

子どもの歯科治療(2)

治療中に子どもが不意に動くことで危険な場合がよくあります。押さえつけて治療するかどうか・・・悩むところです。

小児歯科の現場では、おおよそ3歳を過ぎたら、治療の必要性が理解できるとされています。緊急を要するような状況でなければ、無理には手を出さず治療に対するトレーニングをしてから歯科治療に当たります。しかし、痛みを取るためにやむを得ない場合や、治療の必要性が理解できない3歳未満児などの場合は、抑制具を用いて、強制的に治療をする事になります。強制治療とはいってもこの場合は、痛みを我慢させて治療するわけではなく予測できない動きを抑制した上で治療をするという事であり、治療後に痛くなかった事を本人にわかってもらうための一段階だと理解していただきたいと思います。治療後に「お利口でがんばったね。全然痛くなかったね。」と声をかけて、次回につなげる事が大切です。口を開けて、大人と同じように治療できない子供を相手にするのが小児歯科というわけです。

永久歯のうち、前歯の真ん中から数えて、6番目にある歯を第1大臼歯といいます。この歯はおおよそ6歳前後に生えてくるので、別名6歳臼歯とも呼ばれています。この時期は、子どもたちが、まだ上手に歯磨きを出来ないこと、歯の溝が深く複雑なこともあって永久歯に中では、ダントツにむし歯になりやすく、また、失われる率の高い歯であるといえます。一方、この6歳臼歯は、永久歯に生え替わった後のお口の中では一番大きく、かつかみ合わせの中心に位置するとても働き者の歯であるといえます。この歯のある人とない人では、物をかみ砕きすりつぶす咀嚼能力に大きな差が出ます。生えたばかりの永久歯にお薦めのむし歯予防法がシーラントです。

治療方法は、

  1. 歯の表面、溝の中を機械的に清掃します。
  2. 歯を削らずに深い溝を含めて樹脂がつきやすいように表面処理をします。
  3. 溝を中心に合成樹脂で歯をコーティングします。
といたって簡単です。歯を削らないので安心です。学校検診でむし歯がなくても歳をとって歯を失わないためにはこの治療法はとても有効だといえます。