お口に関する話

プラークとバイオフィルム: 2009年3月アーカイブ

バイオフィルムは粘性のある細菌膜で、その中に複数の種類の細菌が共存して複合体を形成し、固体の表面に付着した状態のものの総称です。いわば細菌が共同生活している集合体のようなものです。

バイオフィルムは自然界のいたるところで見ることができます。身近なところでは、川底の石の表面や、排水溝などのヌルヌルがあげられます。台所の流しにある三角コーナーを汚れたまましばらく放っておくと、周囲にヌルヌルとしたものが付着しますが、これもバイオフィルムです。

これらはすべて水中で細菌が繁殖しバイオフィルムを形成したもので、水で流しただけでは取れず、こすり洗いしてようやく取り除けるほど強固に付着しています。このバイオフィルムが歯の表面にも形成され、その中にむし歯や歯周病の原因菌が多数存在しています。この汚れを取り除くためにも日頃から歯のお手入れをし、かかりつけ歯科医院でのプロフェッショナルケアを定期的に受けることをお勧めします。

日常で見かけるバイオフィルムは、台所やお風呂の排水管のネバネバした部分で、細菌が菌体外多糖という物を作って堆積した非常に取りにくい細菌の固まりです。歯の表面では、プラーク(細菌)、ですが、プラークは染め出し液で濃い赤色に染め出された部分だけと思う人が多く、染め出しが弱い部分もプラークで覆われている場合もあるためプラークのことをバイオフィルムという言い方をすることもあります。

日本人の死亡率で肺炎は上位を占めています。このうち90%以上が老人で、その60%が誤嚥性肺炎と言われています。嚥下機能の低下した高齢者の場合、睡眠中に発症することも多く、口腔の細菌や逆流した胃液が誤って気管に入りやすくなり誤嚥性肺炎を起こしやすいといわれています。

そのため口の中の細菌を減少させるためには、歯肉の溝に付着した細菌を取り除くために、歯石除去などの口腔ケアが有効とされており細菌のバリアであるバイオフィルムを取り除くことが有効です。