長野県歯科医師会
長野県歯科医師会 長野県歯科医師会 home サイトマップ このサイトについて 長野県歯科医師会
長野県歯科医師会
家庭の医学辞典

歯の健康管理

むし歯の治療



乳歯のむし歯と進行止め薬

乳歯の初期のむし歯では、「進行止め薬」をぬると、一時的にその進行をおさえる効果があり、 歯磨きやおやつに注意してさえいれば、永久歯がはえてくるまで、 本格的な治療をしなくてもいい場合があります。これは、 むし歯になり始めた部分に進行止め薬がしみこみ、軟らかくなりかけた歯が固められるためです。 このとき、薬の中の銀成分が歯の組織と反応して、黒くなるのがその特徴です。
この進行止め薬には、フッ素成分が含まれており、 むし歯になった周囲の歯質を強化するなどの予防効果も、 ある程度は期待できます(一般にいう「フッ素」とは別の薬です)。
しかし、気をつけなければならないのは、この薬は、けっして「治療薬」ではないということです。 つまり、これをぬっただけでむし歯が治るというわけではないのです。
また、これは「万能薬」でもありません。この薬をぬったあとでも、 歯の手入れが悪いと再びむし歯が進行していきます。また、ある程度むし歯が進んでからでは、 この薬の効果は期待できないばかりか、かえって副作用をもたらす場合がありますので、 すべてのむし歯にぬるというわけにはいかないのです。
進行止め薬を効果的に用いるに際して、次の点に留意してください。
  1. 乳歯の初期のむし歯にぬるのが原則である。
  2. 年2~4回の割合で継続してぬること。
  3. 黒くなった箇所を黒光りするほど磨くこと。
  4. 定期的な健診を受け、むし歯進行の有無を点検してもらい、そのつど保健指導を受けること。



むし歯になりやすい溝の予防法

若年層のむし歯になる率には減少傾向が見られますが、 永久歯がむし歯になっている率は下がっていません。永久歯の中では、特に第一大臼歯 (6歳臼歯)がむし歯になる率が最も高く、とりわけ咬む面の溝がむし歯になっている率は、 むし歯全体の50%にもなっています。
むし歯になりやすい溝の形態は、図のようになっています。溝の幅が0.1ミリ以下なのに対して、 歯ブラシの毛先が0.2ミリほどもあるので、溝の内部を歯ブラシできれいにするのがむずかしい場合 が多いのです。完全に萌出していない永久歯、特に大臼歯の溝の形は複雑多岐であるために、 歯ブラシによる清掃効果が不十分になりがちです。
溝の形態が原因で起きるこのようなむし歯を予防するためには、むし歯になる前、 あるいはまだごく初期の段階で、これらの溝をあらかじめ封鎖しておく治療方法があります。 「フィッシャーシーラント」といわれるむし歯予防法の1つで、これはまず、溝を清掃してから、 ある種のプラスチックを流しこんで溝を封鎖してしまうというものです。
6歳臼歯などの永久歯のほか、乳歯にも有効な予防法で、 ブラッシングが十分にいきわたらない幼児に主として用いられます。
透明色や歯と同じ色のものをつめることが多いので、一見しただけでは、 つめてあるのかどうかわからないほどです。ただし、逆に脱落していても気づかないことが多いので、 定期的な健診が必要です。



ケースに応じた治療法

 むし歯を治療する方法には、その歯の種類、場所、大きさ、進行程度などにより、以下の方法があります。

  1. アマルガム充填
    奥歯の小さいむし歯の場合、その箇所を削って、銀アマルガムを直接つめて治す。
  2. レジン充填
    複合レジンと呼ばれる歯冠色のプラスチックをつめて治す。
  3. インレー
    奥歯のむし歯の部位を削り、型をとってもとの形態と同じものを金属で精密につくり接着する方法。
  4. クラウン
    比較的むし歯が大きい奥歯で、歯冠全部を金属で被覆する方法。
  5. 差し歯
    主に前歯に用い、歯根に人工的な歯冠部を連結する。
  6. ジャケット冠
    レジンや陶材で歯冠の全周を被覆する。
  7. ブリッジ
    歯がない場所を、前後の歯牙を連結して補う方法。





神経がやられたら

むし歯が進んで歯髄(神経)にまで至ってしまうと、甘いもの、冷たいもの、 熱いものといった順に歯がしみるようになり、さらには痛みを覚え、 ついには何もしなくてもズキズキ痛むようになっていきます。
ここまできてしまうと、痛みをとるために、歯の内部の神経や血管をとり除いてやらねばなりません。 麻酔をしたり、薬で神経を殺したあと、歯の内部の神経をとり除き、 さらに人工的にその内部を緊密に封鎖します。
このような神経にまでおよぶ治療は、高度な精密さが要求され、大変むずかしい処置なのです。 ところで、この段階を通り越して、さらにむし歯がどんどん進むと、 ついには根っこだけになってしまいます。こうなりますと、歯を保存することは非常にむずかしく、 多くは抜歯の適用となります。
例外的には、根っこの内外を治療して、そこにフタをして抜かないままで残し、 義歯の支持や顎堤の保護に役立たせる場合もあります。
いずれにせよ、むし歯は絶対自然に治るものではなく、 「がまん」していればいっそう進行していくものなのですから、こうした事態に至る前に、 むし歯ができてしまったら、早めの治療をすることが何より大切なことといえるでしょう。


戻る


Copyright(C)Nagano Dental Association All Rights Reserved.