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家庭の医学辞典

歯の健康管理

覚えよう、正しいブラッシング(3)


歯並びの悪い人の歯磨き

歯並びの悪い人は、どうしても磨き残しの部分が多くなってしまいがちです。特に、歯と歯の間や歯肉に近い部分をむし歯にしてしまうことが多いようです。

鏡を使って、歯並びの悪いところをよく観察してみてください。特に悪い場所は、歯ブラシだけではプラーク(歯垢)を落とすことができません。補助的にフロスを使用して、歯と歯の間をフロッシングしてください(「デンタル・フロス」の項を参照)。また、中に引っ込んでしまっている歯は、歯ブラシを縦にして磨いてください。

矯正治療の進歩は著しく、成人でも歯並びをきれいに治すことができます。歯並びを治してブラッシングしやすい環境にしてあげることが何より大切なことです。


矯正中の歯磨き

矯正治療をしている人の口腔内には、複雑な装置が入っています。歯列不正のために磨きにくい部分がたくさんあるわけですから、時間をかけて慎重に磨くようにしてください。一度、歯垢が赤く染まる「染め出し剤」を使って、どの場所が赤く染まるかのチェックをしてみる必要があるでしょう。また、矯正治療を受けている歯科医院で、ブラッシング指導を受けるようにしましょう。

歯垢が特にたまりやすいのは、ワイヤーの下、あるいは歯の歯肉に近い部分、歯と歯の間などです。歯ブラシのまん中の一列をハサミで少し短く切ると、ワイヤーやブラケットの下の部分もきれいにすることができます。また、ワイヤーの下は歯間ブラシを使用すると便利です。歯肉に近い部分も忘れずに磨いてください。小きざみに振動を与えながら横に磨く方法がよいでしょう。力を抜いて時間をかけて磨いてください。


障害者の歯磨き

自分で歯磨きのできる人は、自分の使いやすい歯ブラシを選択してください。障害の程度によって歯ブラシがうまくもてない場合は、かかりつけの歯科医院で、柄の部分を、歯科で使用する材料(レジン)を使ってもちやすいように改良してもらうのもよいでしょう。

いずれにしても、洗面所で歯ブラシをするよりも、やはり「その場磨き」で、十分に時間をかけて歯と歯肉をマッサージしてください。歯磨き剤をつける必要はありません。歯ブラシが動く「電動歯ブラシ」を使うのも1つの有効な方法です。

自分で歯磨きができない人は、看護の人にその場磨きをしてもらいましょう。寝たきりの人は、寝たまま何もつけずに歯磨きをしてください。唾液が水のかわりをしてくれますから、いちいち洗面所で磨く必要はありません。

いずれにしても、磨けていない部分が多く、歯磨きが不十分になりがちであると思われますので、6ヵ月に1度くらいの定期検診をおすすめします。

長野県には、「障害者歯科治療相談医制度」があります。認定を受けた歯科医院では、日頃どのようにブラッシングしたらよいのかの指導をしています。


寝たきり老人の歯磨き

寝たきり老人をかかえている家庭では、毎日、お風呂に入れたり、下の世話をしたり、数えきれないほどの負担を背負って看護にあたっていることと思います。そんな中で、歯がどうなっているのかというところにまでは頭がまわりにくいかもしれませんが、いったん老人の歯が痛みだすと、ますます大変になってしまいます。日頃から、看護にあたっている方は、次のような要領で口腔内を看護してあげてください。

  1. 総入れ歯でも義歯の表面を毎日洗ってあげないと、カンジタ菌などの細菌が増殖して粘膜に炎症を起こしてしまいます。お茶碗やお皿と同様に、毎食後食器用の洗剤などを使って、歯ブラシで洗ってあげてください。市販の入れ歯洗浄剤も出ています。

  2. 部分的な入れ歯も同様にしてあげてください。しかし、忘れてはならないのは、残っている歯のブラッシングです。1本だけ孤立した歯は、歯ブラシがしにくいものです。そこでおすすめするのが、「ガーゼ磨き」です。幅2センチ、長さ30センチほどのガーゼをたくさんつくっておいて、背中を手ぬぐいで洗うように孤立した歯に巻いて動かしてください。ガーゼの刺激で、歯に対してだけではなく歯肉に対してもマッサージ効果があります。

  3. 寝たきり老人の歯磨きは、寝たままベッドの上でもできる「その場磨き」が最適でしょう。何もつけないで、歯ブラシはエンピツをもつようなペングリップで力を抜いて小きざみに振動を与える横磨きをしてあげてください。老人が自分で磨ける場合にも、ベッドの上で歯磨きをするように習慣をかえてあげてください。寒い日でも寝たままの状態でできるので、老人にとっては大変ありがたいブラッシングの方法となることでしょう。


治療後の歯磨き

痛い思いをしたあげく、やっとのことで「人並み」に咬める状態になりました。これをまた再発させないためにも、これからの歯磨きが重要になってきます。新車でも、何の手入れもしないで乗りまわしていると、2年もすればガタガタになってしまいます。それと同じことが、治療ずみの歯についてもいえます。1日平均800回以上も咬みこんでいる歯は、手入れをおこたったり、定期健診を欠かして治療が遅れたりすると、以前よりいっそう悪い状態になってしまいます。治療がすんだら-さあ、あなたが歯の責任者なのです。

ここで、普段忘れがちな「歯磨きのチェックポイント10ヶ条」を以下に掲げておきましょう。

  1. 歯の裏

  2. 歯と歯の間

  3. 一番奥の歯のうしろ

  4. 孤立した歯

  5. ブリッジの下

  6. 義歯のバネがかかっている歯

  7. 歯肉はピンク色をしているか

  8. 舌で歯をさわってヌルヌル、ざらざらしないか

  9. 短時間で力を入れて磨いていないか

  10. 指で押すと歯肉から血や白いウミが出ないか


間違った歯磨き

歯ブラシにたっぷりぺースト(歯磨き剤)をつけ、短時間に力を入れて歯磨きをしていると、歯と歯肉の境目の所が、楔状に削れてしまいます。爪でさわってみると、ステップ(段差)があり、つま楊枝でさわるとチクッと痛かったり、冷たいものにしみたりします。この症状を歯槽膿漏と勘違いする人も多いようです。一般的に、歯磨きをするときには力が入りすぎて、ふくらみの大きい犬歯や、ひどい場合にはすべての歯の頭の部分が、削れている人もいます。特に、タバコを吸う人がヤニをとるため粒子のあらいペーストをたっぷりつけて歯をゴシゴシ磨く結果、歯の根が露出してしまいがちです。これを防ぐためには、まずブラシのもち方をエンピツを握るようなペングリップにかえてみましょう。肘が脇腹につき、力が抜けます。そして、 歯ブラシの動かし方を小さくしてみましょう。ぺーストはなるべくつけないようにしてください。




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